
比較的小さな区画で構成されている住宅街に計画した住宅である。
これといった特徴のない住宅地であったが、道路を挟んだ向かい側に建つ住宅のさらにその向こうには、緑豊かな遊歩道と公園が連続して続いており、公園に広がる大樹が住宅の隙間や、屋根越しに枝葉を伸ばしていた。
住宅は4間×4間のコンパクトな正方形ボリュームを4つの正方形へと分割し、それぞれのボリュームが床レベルを変化させながら、少しずつ上へと導かれ、それぞれの空間がずるずるとつながっていくようなワンルームに近い構成としている。
最上部は周辺の住宅よりも少しだけ高いぐらいのレベルに屋上を設け、向かいの住宅の屋根から頭を出した樹木を感じることができる。
住宅地の向こう側に連続して広がる樹木が空を目指して、上へ上へと成長していくように、鉛直方向へと広がる空間の中に様々な居場所を見つけながら、空へと導かれていくことで閉鎖的に感じやすい住宅街の中で、意識がさらにその外側の緑豊かな公園へと連続していくことを目指した。








元町の家
建設地
北海道札幌市
用途
専用住宅
工事種別
新築
期間
2015.7~2016.7
構造階数
木造2階建
敷地面積
140.71㎡
延床面積
102.33㎥
施工
常磐工業㈱
Construction Site
Sapporo, Hokkaido
Use
house
Type of construction
New construction
Construction Period
2015.7-2016.7
Number of structural floors
wooden 2 stories
Site area
140.71㎡
Total floor area
102.33㎥
Construction
Tokiwa kogyo Co.
Photographs:佐々木育弥