海にほど近い港町にある老夫婦のための住宅である。
この土地には、昭和初期に漁師の網元の住まいであった、築100年ほどの建築が建っており、その後施主のご両親へと持ち主が変わり、戦後しばらくは地域の診療所として使われていた。長い歴史を持つこの建物に施主も愛着を持っており、当初は改修することも視野に入れて検討していたが、最終的には新たにここに住まいを建築することを決意し、計画がスタートした。
既存の住宅の柱間をトレースするようにグリット状にボリュームを配置し、規則的に配列した柱や筋交といった構造体は、内部で様々な居場所を与え、三日月型の外部空間が、隣接するクリニックとの緩衝帯としての役割を果たす。
外壁には、塩害を考慮して森町産の道南杉を用い、内部の至るところに既存住宅の構造材であったクリやブナなどを挽き割った材料を使用した。
既存の建物が持つ長い歴史に思いを馳せ、新たに受け継がれていく建築の在り方を模索した。
東森の家
建設地
北海道茅部郡森町
用途
専用住宅
工事種別
新築
期間
2020.3~2021.7
構造階数
木造2階建
敷地面積
187.37㎡
延床面積
144.93㎡
施工
㈱山建中川組
Construction Site
Mori-machi,Kayabe-gun,Hokkaido
Use
house
Type of construction
New construction
Construction Period
2020.3-2021.7
Number of structural floors
wooden 2 stories
Site area
187.37㎡
Total floor area
144.93㎡
Construction
Yamaken
nakagawa gumi
co,.ltd.
Photographs:古瀬桂